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食品ロス 日本

日本の食品ロスの現状をランキング化!原因と取り組み方を紹介

食品ロスとは

食品ロスとは、本来食べられるものなのに廃棄される食品のことです。

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食品ロスの世界ランキングで日本は

食品ロスの世界ランキングで、日本は3位です。これは中国、アメリカに続いて多い結果となっています。

資料:流通経済研究所のデータをもとに編集部で作成

中国やアメリカの食品ロスは、他国と比較して圧倒的に多いですが、人口の多さが大きく影響しています。

続いて、国民一人当たりの食品ロスが多い国をランキング化しました。

資料:流通経済研究所のデータをもとに編集部で作成

1人当たりの食品ロスが一番多い国は、オランダです。

日本における1人当たりの食品ロスは、世界で6番目に多い結果となりました。になります。

オランダは、食品ロス総量では一番少ないですが、1人当たりに換算すると一番多い結果となりました。

食品ロスの多さは、総量だけでなく国民一人当たりに換算することが重要です。

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日本における食品ロスの現状

日本における食品ロス量

農林水産省によると、日本では1年間に約612トン、東京ドーム約5杯分です。

国民一人あたりによるとお茶碗一杯分(124g)を毎日捨てられることに相当します。

日本で発生している食品ロス量をグラフで分析

日本で発生している食品ロス量をグラフと概念図で分析してみましょう。

資料:農林水産省及び環境省「令和元年度推計」

令和元年の食品廃棄物の発生状況と割合です。

これを見てみると、事業系食品ロスが309万トン、家庭系食品ロスが261万トン発生していることがわかります。

内訳を見ていきましょう。

事業系食品ロス
外食産業103万トン
食品製造業120万トン
食品小売業72万トン
食品卸売業14万トン
家庭系食品ロス
食べ残し117万トン
直接廃棄107万トン
過剰除去37万トン

食品ロスが日本で発生する原因

食品ロスが日本で発生する原因を事業系食品ロスと家庭系食品ロスに分けて説明していきます。

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事業系食品ロスの発生原因

事業系食品ロスの主な発生原因を2つ紹介します。

在庫数が多いため

今では、スーパーやコンビニなどで、様々な種類の食品がたくさん陳列しているのが当たり前の光景になっていますが、それを維持しようとするために多くの在庫を抱え込まないといけません。

しかし、スーパーやコンビニが多い日本では、全ての商品が販売期間内に売り切れることがなく、廃棄されてしまう商品が多く発生しています。

外観や品質の需要の基準値が高いため

今の時代、外観や品質の高さが特に重要視されています。

そのため、商品の見栄え(形、重さ、サイズ)がいいものが需要としてあるため、供給する方もそれに見合った物を作ろうとします。

そうすることで、少しでも需要に合わないものだと廃棄され、食品ロスに繋がってしまいます。

家庭系食品ロスの発生原因

家庭系食品ロスの中にも、様々な原因があり、そのうちの2つを紹介します。

賞味期限が厳しいため

「賞味期限」と「消費期限」があり、賞味期限はおいしく食べることができる期限で、

消費期限は、期限が過ぎたら食べない方がいいことを言います。

おいしく食べたいがために、賞味期限が過ぎてしまうと捨ててしまう傾向が多く見られるため食品ロスが発生してしまう。

必要以上に買いすぎる・作りすぎるため

買いすぎてしまい、消費期限がきて廃棄してしまう直接廃棄や作り過ぎによる食べ残しの廃棄が多いです。

これをなくすためには国民が買いすぎや作りすぎを日頃から意識しないとなかなか改善はされません。

食品ロスへ日本の対策・取り組み

食品ロスへの日本の取り組みは国としては、2000年度の食品ロス量を2030年までに半減する目標を設定しています。

事業系食品ロスの対策や取り組みを紹介していきます

外食産業:食べ残しのお持ち帰り

一生懸命作った料理でも、毎回お客様が全て食べるとは限りません。

そこで、お持ち帰りして頂き食べてもらうことで食品ロスの削減ができるので、

お店の店頭にお持ち帰りができるロゴマークをつけています。

商慣習見直し

賞味期限の年月表示化の取り組みや納品期限の緩和等の商慣習の見直しが行われています。

フードドライブ・フードバンクの活用

フードドライブとは、家庭で余っている食品を集めて、食品を必要としている地域のフードバンク等の生活困窮者支援団体、子ども食堂、福祉施設に向けて寄付する活動のことです。

表彰する

「食品ロスの削減の推進に関する法律」第16条において、国と地方公共団体は食品ロスの削減に貢献した人に対しての表彰を行っています。

また、消費者にも食品ロス削減の取り組みを広く展開していき、優良な取り組みをした人には表彰を行うようにしています。

手前取り

小売店において、消費者に「手前取り」を呼びかけるように促し、廃棄量を少なくする活動もしています。

続いて家庭系食品ロスですが、これの対策や取り組みは消費者に委ねられているところが大きいです。

1人1人がどう意識し、何をやるかで食品ロスの削減に繋がります。

そこで、家庭でもできる対策、取り組むべきことを4つ紹介していきます。

買い物する前に冷蔵庫をチェック

買いすぎてしまうと、賞味期限が過ぎてしまい廃棄することになってしまいます。

そこで、買い物前に事前に冷蔵庫の中身を確認し、できれば使用する予定も立てると無駄な食材を買わずに済み、食品ロスだけではなく家計にも優しいです。

冷凍保存で長持ち

余ってしまった食材などは適切な方法で冷凍し、保存するようにしましょう。

また冷凍したものに日付を書くと優先して使う食材などがわかりやすいです。

ECサイト

食品ロス削減を目指すECサイトをご紹介していきます。

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KURADASHI

KURADASHIはフードロス・食品削減に貢献する、日本初・最大級の社会貢献型のショッピングサイト。

junijuni 

品質に問題ない食品、日用品、見切り品をお手軽に購入できて、ちょっぴり社会貢献ができるショッピングサイト。

Otameshi

いいものをお手頃価格で買えてちょっぴり社会貢献できるショッピングサイトです。

WakeAi

「こころ、わけあい、たすけあい」をテーマに買って、得して社会貢献をできるショッピングサイトです。

TABETE

作り手の想いを、最後の1食まで届ける。食品ロスをおいしく解消してくれるショッピングサイトです。

ロスゼロ 

「ロス減る、笑顔増える」をテーマに食品ロス削減を目指すショッピングサイトです。

法整備

日本の食品ロス削減に向けて作られた法律を2つ紹介していきます。

食品リサイクル法

これは平成19年6月13日に改正された法律です。

「事業系食品ロス」の発生を抑えることを目的とした法律で、小売店などの食品関連会社から出る食品ロスのリサイクルを推進しています。

食品ロス削減推進法

この法律は2019年10月1日に施行された法律です。

国や地方自治体、食品関連会社が連携し、消費者にも食品ロスの削減を意識してもらうように働きかけ、国全体で食品ロスの削減を推進しています。

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