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【2021年版】食品ロス世界ランキング-日本は何位?

世界における食品ロスを国別にランキング化!

日本は一体何位なのか?また、食品ロスの原因や対策に迫ります。

食品ロスとは

食品ロスとは、本来食べられるのに廃棄される食品のことです。

たとえば、コンビニ弁当の売れ残りや家庭での食べ残しなどがあります。一方で、魚の硬い骨やキャベツの芯などの一般的に食べない部分は食品ロスに含まれません。

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食品ロスとはの画像

食品ロスは事業英と家庭系の二つに分類される。

食品ロスは発生源により事業系と家庭系の二つに分けられます。

事業系食品ロスの原因として、スーパーやコンビニなど小売店での売れ残り、飲食店での食べ残しや規格外品などが挙げられます。

家庭系食品ロスの原因は、食べ残しや手付かずの食品の直接廃棄と、調理時の皮のむき過ぎなどによる過剰除去などが挙げられます。

農林水産省によると、家庭からの食品ロスは年間の46%を占めており、私たちの生活からの食品ロスに比率は大きいです。

無計画な買い物や簡単に捨てられるという意識をなくし、食品を余らせて廃棄しないようにしなければいけません。

平成30年度比率%
食品ロス量600万トン100%
事業系食品ロス量324万トン54%
家庭系食品ロス量276万トン46%
農林水産省の報告より編集部で作成

食品ロス 世界ランキング 2021

家庭からの食品ロスの多さは日本だけではありません。世界の食品廃棄物ランキングや家庭由来の食品廃棄物ランキングをみていきましょう。

食品ロス発生量の世界ランキング

農林水産省によると、日本と世界で食品ロスは年間で13億トンあります。

日本はそのうち600万トン廃棄しており、食品廃棄物発生量は世界3位となっています。

食品廃棄物発生量

流通経済研究所の推計結果によると、世界で最も食品廃棄物を発生している国は中国です。

続いてアメリカで、大きな差をあけて日本が3位となっています。

中国とアメリカが世界の食品廃棄物の多くを発生していることがわかります。

しかし、これらの結果は人口に大きく影響をうけるため、一人あたりの発生量をみることが重要です。

食品ロス・フードロスの世界ランキンググラフ画像
流通経済研究所の推計結果 より編集部で作成

一人当たりの食品廃棄物発生量

一人当たりの食品廃棄物発生量では、各国は比較的並び、ヨーロッパの国々がランキング上位にあがります。

面白いことに、発生量が最下位であったオランダは、一人当たりの発生量は1位となっています。

対して、発生量1位であった中国が最下位という結果となりました。

日本は変わらずアジア1位ではあるが、一人当たりの食品ロス発生量は世界6位という結果となりました。

人口1当たり食品ロス・フードロスの世界ランキンググラフ画像
流通経済研究所の推計結果 より編集部で作成

家庭由来の食品ロス世界ランキング

国連環境計画(UNEP)が発表した2021年の食品廃棄指標より、9億3100万トンの食品廃棄物が発生しており、そのうちの61%である5億6900万トンは家庭から発生しています。

家庭由来の食品廃棄物発生量

国連環境計画(UNEP)が発表した2021年の食品廃棄指標によると、一年間で家庭からの食品廃棄物が多い10ヵ国は、中国、インド、アメリカ、日本、ドイツ、フランス、イギリス、ロシア、スペイン、オーストラリアです。

中国が最も多く、続いてインド、アメリカという結果になりました。

日本は世界で4番目に家庭からの食品廃棄物発生量が多い国です。

家庭由来の食品ロス・フードロスの世界ランキンググラフ画像
UNEPの報告より編集部で作成

一人当たりの家庭由来の食品廃棄物発生量

先ほどの食品廃棄物発生量を一人当たりにしランキング化すると最下位であったオーストライラが1位となりました。

ヨーロッパの国々がランキング上位を占めるようになり、中国やインドはランキング下位になりました。

ロシアは、発生総量と一人当たりの量ともに少なく、食品ロスの少ない国といえるでしょう。

日本の一人当たりの家庭由来の廃棄物発生量は世界で7位となり、アメリカよりも多いという結果になりました。

しかし、上位国と比べてみるとまだまだ少ないことがわかります。昨今の食品ロス削減サイトの浸透も一役かっているのではないでしょうか。

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一人当たりの家庭由来の食品ロス・フードロスの世界ランキンググラフ画像
UNEPの報告より編集部で作成

食品ロスが発生する原因

先進国での原因

先進国での食品ロスの大きな原因は消費段階にあります。

経済的余裕があるため、食べる以上に食品を買い無駄にしています。

また、事業者側では、ブームの状況などにより過剰な生産や、小売店での大量の陳列が原因となっています。

日本では特に、見た目が良くないと売れないことが問題となり、食材を選別しすぎてしまっていることも問題です。

生産需要を超える生産過剰生産
加工外観品質基準:生鮮品に対する鮮度の基準が高いリユース、リサイクルするよりも捨てる方が安い
卸小売り小売店での幅広い種類・大量の陳列
外食・家庭経済的余裕:簡単に捨てれる余裕がある。生鮮品に対する高い外観品質基準

途上国での原因

途上国での食品ロスの原因は生産・加工段階にあります。

経済的に貧しい農家は十分な人手や必要な機械を手に入れることができないため、収穫にあわず作物を腐らしてしまっています。

また、収穫されたとしても、衛生状態が悪い保管施設で保存されるため、害虫やカビなどで傷みやすいといった問題があります。

このような生産段階での問題のため、途上国の食品ロスの4割は、収穫後と加工段階で発生しています。

生産収穫技術が劣っている過剰な生産厳しい気候条件での貯蔵冷却施設の不備
加工加工設備の不備
卸小売り冷蔵設備の不備、店舗が非衛生的などマーケティングシステムが不十分
外食・家庭消費者が捨てる食品はきわめて少ない

買い物で食品ロス削減に貢献

無駄な食品ロスを買いすぎないことはもちろんですが、無理せずに食品ロスに貢献する方法として食品ロス通販サイトから商品を購入する方法があります。

食品ロス通販サイトでは、期限がせまっている飲料物や、形が崩れた果物や野菜を安く購入することができます。

味には全く問題がないのでぜひ利用してみましょう。

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食品ロスの通販サイトアプリの画像

調理中に気を付けること

家庭からの食品ロスの原因として多い、料理の作りすぎによる「食べ残し」や、野菜の食べれる部分まで捨ててしまう「過剰除去」、期限が過ぎてしまい食べずに捨てる「直接廃棄」などを気をつけましょう。

特に、ハウス食品グループの調査では、多くの人が牛乳や豆腐、納豆の期限が近づいて焦ったことがあるようで、ぜひ冷蔵庫の中を確認してみてくださいね。

食品ロス削減への対策

全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会

全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会は、「おいしい食べ物を適量で残さず食べきる運動」の趣旨に賛同する公共団体より、食品ロスを削減することを目的として設立された自治体間のネットワークです。

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食品リサイクル法と食品ロス削減推進法

食品リサイクル法は食品関連事業者による食品循環資源の再生利用の促進のため、2001年5月に施行されました。

再生利用の実施率は、2001年度は37%、2006年度は53%、2013年度は85%と効果が得られています。

食品ロス削減推進法の正式名称は、「食品ロスの削減の推進に関する法律」です。

2019年10月1日に施行された新しい法律です。

今後、すべての食品メーカーや食品小売業、外食産業が食品ロス削減に取り組むことが義務化されました。

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