完全食とは
完全食(完全栄養食品)とは、糖質やタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、人間に必要な栄養素が入っており、1食分で1日に必要な栄養素の3分の1が摂れる食品です。
毎日毎食、栄養バランスを考えて食事をとるのは大変ですよね。 これさえ食べれば栄養はばっちり!なんて食べ物があればいいのにと思ったことありませんか。 そんな贅沢な望みをかなえてくれる食べ物として、近年注目を集めているのが「完全食[…]
2013年に、米国でSoylent社の創業者Rob Rhinehartが、人間が生きるのに必要な栄養素がすべて含んだ完全栄養食品「Soylent」を開発、発売しました。
シリコンバレーで食事に時間や労力を割きたくないエンジニアに流行し注目されました。
この流れを受けて、2016年に日本で最初に発売された完全食が「COMP(コンプ)」です。
その後BASE FOOD、Huel(イギリス)、日清食品、森永製菓と完全食市場への参入が続き、2024年度の完全栄養食品市場は約145億円と見込まれています。
完全食のメリット
完全食のメリットは、調理の手間が圧倒的に少ないことによる時短効果です。
食材の用意や調理・片付けをする必要がないため、忙しい現代人にとって、バランスの良い食事を手軽に取れるメリットは大きいです。
完全食のデメリット
需要が高まっている完全食にもデメリットがいくつかあります。
食事としては物足りない
完全食は、食事としては物足りなく、食事に楽しみを求める方にとっては不満が残るでしょう。
ドリンクタイプの完全食であれば、調理の工程や食事中の会話を楽しむことができなくなります。また、咀嚼によって得られる満足感や満腹感が感じにくいです。
最近では、主食タイプの完全食のメニューが多くなってきましたが、メニュー数がまだ少ないです。毎日の食事としては飽きてしまう心配がありますね。
このような今までの食事と比較すると楽しさが少なく、物足りなさを感じるでしょう。
推奨量を大きく超えた栄養素を取る可能性がある
完全食とは、それさえ食べれば生きていくために必要な栄養を補い、健康を維持できる食品です。
ですから完全食だけで生活できると言えます。
値段が高い
2020年サラリーマンのお小遣い調査の結果によると、男性会社員の昼食代の平均額は585円、女性会社員の昼食代の平均金額は583円になります。
完全食の価格は食品タイプによって異なります。
タイプ別に見てみましょう。
主食タイプの価格
主食タイプの完全食を、一食推奨量当たりの価格で比較した場合、パン(BASE BREAD2袋/1食)が最も安価で350円になります(定期購入価格)。
しかしながらBASE BREAD2袋のエネルギーは約400kcalで、18歳以上の基準熱量2200kcalと比較すると3食で1000kcal不足することになります。
不足したエネルギーを他の食品で補う場合、その食品代がかかります。
デザートタイプの価格
デザートタイプの完全食を、一食当たりの価格で比較した場合、クッキー(BASE Cookies 1袋)がもっとも安価で153円(定期購入価格)〜COMP IceTB v.1.0が428円です。
非常に幅が大きいですが、これは形態や内容量が違うからです。
そのため比較は難しいタイプになります。
例えばCOMPアイスは1個220kcalです。
食事のデザートでいただくと、不足しがちな栄養素が摂取できる、とういう商品です。
平均昼食代よりも安価に済ませようと思うと、食事代を150円程度で抑えなければならないことになります。
ドリンクタイプ
ドリンクタイプの完全食を、一食当たりの価格で比較した場合、Huel Ready to drinkが1本(500ml)552円、COMP drinkは1本1000mlで1235円になります。
コンビニでお弁当や菓子パンを買うよりも、コスパは良いと言えるのではないでしょうか。
しかしながら価格は平均相当、もしくは少し上回ることになります。
###購入場所が少なく一度に購入する必要がある
完全食を始めたいと思っても、どこで買えるか分らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
BASEFOOD以外の完全食は公式ホームページから購入する必要があります。
電話注文の取り扱いがないため、PCやスマホを利用されてない方は入手が困難です。
問い合わせもメールやPCサイトからフォーム入力になるので、ネット利用が必須となります。
最小発注量が5食から15食程度と差はありますが、一食だけ試すことが難しい購入環境です。
食事は習慣が大切なので、継続することの必要性も感じます。
しかしながら味の好みが合わなければ継続もできないので、お試しの機会が望まれます。
結論
完全食のデメリットを挙げてきました。
完全食を始めるなら、1日3回の食事のうち、時短重視の食事を完全食に置き換えるのがおすすめです。
一方で、食事を楽しむ時間も大切にすることで、栄養バランスはさらに良くなります。
完全食は活用方法によって、デメリットを補うことができますので、気になっている方は試してみる価値ありです!