第三のミルクと言われているオーツミルクをきいたことがあるでしょうか。
食物繊維を豊富に含んでいて、低カロリーのため、健康や美容目的で飲み始める方が増えてきています。
今回の記事ではオーツミルクのメリットや栄養について、他のミルクとの違い、おすすめのオーツミルクなどを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
オーツミルクとは
オーツミルクとは、栄養豊富なオーツ麦から作られる植物性ミルクです。
海外セレブやアスリートなどからスーパーフードとして愛用されています。
近年、アーモンドミルクと並んで「第3のミルク」として注目を集めているオーツミルク。 食物繊維などの栄養素をたっぷりと含んでおり、健康にもよいといわれているオーツミルクにはどんな効果があるのでしょうか。 オーツミルクの効果から栄[…]
オーツミルクのメリット
先ほども述べたオーツ麦の特徴に加えて、他にもオーツミルクにはメリットがあります。
これから3つのメリットを紹介していきます。
カロリーが低い
オーツミルクのコップ1杯(200ml)あたりのカロリーは80kcalです。
同量の牛乳は122kcalと、比較すると約2/3の低カロリーなミルクであることがわかります。
また、オーツミルクはほのかな甘味があり、人工甘味料・砂糖を使っていなくてもおいしく飲めるので、ダイエットなどカロリー制限中にもおすすめです。
グルテン・コレステロール・乳糖ゼロ
オーツミルクはオーツ(大麦)から作られていますので、グルテンフリーかつ乳糖ゼロです。
そのため、乳製品でお腹を壊しやすい乳糖不耐症の方や、牛乳・小麦アレルギーの方でも安心して飲めるミルクといえますね。
また、加齢とともに気になるコレステロールですが、オーツミルクはコレステロールもゼロ。
「最近太りやすいなあ」と感じている方でも生活に取り入れやすいミルクですね。
豊富な食物繊維が便秘や血糖値の低下に効果的
オーツミルクには食物繊維が豊富で、コップ1杯(200ml)あたり2.4gも含まれています。
近年、日本人の食物繊維の摂取量は減少傾向といわれています。
厚生労働省によると、食物繊維の1日の摂取目標量は男性で21g以上、女性で18g以上とされているのに対し、平均摂取量は1日あたり14g前後といわれています。
1日あたりプラス3~4gをまずは目標に、とされていますので、オーツミルク1杯飲むことで簡単に食物繊維が補給できますね。
オーツミルクには水溶性・不溶性食物繊維がバランスよく含まれていますので、腸内環境を改善する効果があります。
その中でも水溶性食物繊維である「βグルカン」には、
- 血中のコレステロール値を低下させる
- 食後血糖値の上昇をおさえる
- 満腹感を維持できる
といった健康へのさまざまな効果が認められている栄養素です。
そのため、糖尿病や動脈硬化の予防、脂肪の蓄積を防ぐことにもつながります。
積極的に摂取していきましょう。
カルシウムなどのミネラルや、ビタミンB群が豊富
オーツミルクにはさまざまなミネラルやビタミンB群が豊富に含まれています。
カルシウム:骨や歯を作る、筋肉の収縮をサポート
ビタミンB2:脂質代謝をサポートする、皮膚や粘膜の正常な機能を保つ
ビタミンB12:たんぱく質の合成・アミノ酸代謝、赤血球の生成を促進
ビタミンD:カルシウムの吸収を促進、免疫機能の向上
オーツミルクと他ミルクとの違い
植物性ミルクにはオーツミルクの他にもたくさんの種類があり、それぞれに特徴的な効果や栄養があります。
今回は動物性ミルクである牛乳も含めた4種類のミルクを、オーツミルクと比較してみました。
オーツミルクには、他のミルクと比べてどんな特徴があるのでしょうか。
オーツミルク | 牛乳 | アーモンドミルク | 豆乳 | ココナッツミルク | |
原材料 | オーツ麦 | 牛の乳汁 | アーモンド | 大豆 | ココナッツ |
タンパク質 | 植物性 | 動物性 | 植物性 | 植物性 | 植物性 |
特徴 | 低カロリー・低脂質 | カルシウムの吸収を促進、ビタミンA・B2が豊富 | グルテンフリービタミンE、オレイン酸豊富 | コレステロールを含まない鉄や銅が豊富。大豆イソフラボンを摂取可能 | 糖質が少ない |
牛乳とオーツミルクの違い
牛乳は牛から搾乳される動物性ミルクです。
オーツミルクと比較した時の牛乳の大きな特徴は3点です。
- 牛乳の方が1杯あたりのカロリーが高い
- 動物性たんぱく質が摂れる
- 吸収率の良いカルシウムが豊富に摂れる
オーツミルクの方が低カロリーであり、ミネラル・ビタミンが多く含まれていることがわかりますね。
牛乳 | オーツミルク | |
エネルギー(kcal/100g) | 67 | 40 |
たんぱく質(g/100g) | 3.3 | 0.2 |
脂質(g/100g) | 3.8 | 1.5 |
炭水化物(g/100g) | 4.8 | 6.8 |
カルシウム(mg/100g) | 110 | 120 |
※2出典 ALPRO(ダノンジャパン株式会社)「オーツミルク 砂糖不使用」
※オーツミルクの密度1と仮定
アーモンドミルクとオーツミルクの違い
アーモンドミルクの大きな特徴はビタミンEが豊富に含まれている点です。
ビタミンEには、抗酸化作用があり、老化予防や美容にも効果的です。
しかし、サステナブルの観点では、水を大量に使用することが問題視されています。
オーツミルクは植物性ミルクの中でも、最も水の消費量が少ないミルクです。
アーモンドミルク | オーツミルク | |
エネルギー(kcal/100g) | 19.5 | 40 |
たんぱく質(g/100g) | 0.5 | 0.2 |
脂質(g/100g) | 1.45 | 1.5 |
炭水化物(g/100g) | 1.95 | 6.8 |
ビタミンE(mg/100g) | 5.0 | 0 |
豆乳とオーツミルクの違い
豆乳は大豆から作られた植物性ミルクです。
オーツミルクとの大きな違いは3点あります。
- ビタミンD、B2、B12の含有量が少ない
- 植物性たんぱく質が豊富
- 鉄分・大豆イソフラボンが摂れる
オーツミルクは豆乳と比較して、ビタミンの含有量が多いです。
たんぱく質は少ないですが、食物繊維やビタミンをしっかり摂りたいときはオーツミルクがおすすめです。
豆乳 | オーツミルク | |
エネルギー(kcal/100g) | 56.5 | 40 |
たんぱく質(g/100g) | 4.15 | 0.2 |
脂質(g/100g) | 3.65 | 1.5 |
炭水化物(g/100g) | 1.85 | 6.8 |
鉄(mg/100g) | 0.55 | 0 |
イソフラボン(mg/100g) | 29 | 0 |
ココナッツミルクとオーツミルクの違い
ココナッツミルクは、熟したココナッツから固形の胚乳を取り出して水と混ぜ合わせ、濾過して作られた植物性ミルクです。
ココナッツは海水を吸って成長しており、ミネラルを豊富に含んでいます。
しかし、脂肪分が高いためそのまま飲むことはおすすめできません。
ココナッツミルク | オーツミルク | |
エネルギー(kcal/100g) | 157 | 40 |
たんぱく質(g/100g) | 1.9 | 0.2 |
脂質(g/100g) | 16.0 | 1.5 |
炭水化物(g/100g) | 2.8 | 6.8 |
カリウム(mg/100g) | 230 | 0 |
オーツミルクのおすすめの飲み方(ラテ)
最近ではその栄養価の高さが注目をあつめ、スターバックスやブルーボトルでオーツミルクラテがレギュラーメニューとして仲間入りしています。
人気のオーツミルクラテをお家でも手軽に楽しめるレシピを紹介します。
材料 | 量 |
インスタントコーヒー | ティースプーン1杯 |
オーツミルク | 150ml |
はちみつ | 3g |
- 小鍋にオーツミルク150mlを入れて加熱します。
- 沸騰したら火を止めて、インスタントコーヒーを入れて混ぜます。
- コーヒーが溶けたらはちみつを入れて完成です。
*参考にしたレシピでは漉してからシナモンをかけていますので、お好みでどうぞ。
そのまま飲んでも、ほのかな甘味があるオーツミルクですが、アレンジを加えて飲むことで飽きずに毎日楽しめますね。
ラテ(アイス)にした時の栄養成分
オーツミルク・アーモンドミルクともにたんぱく質含有量は少ないので、ラテにしたときもたんぱく質はほぼ摂れません。
また、オーツミルクは糖質が多いため炭水化物が他と比較して高く、豆乳の2.1倍、アーモンドミルクの2.7倍となっていて、糖質制限中の方は注意が必要ですね。
しかし、オーツミルクの特徴であるその他の栄養成分はラテにしても変わらず摂取できますのでご安心ください。
ミルク | 無脂肪乳 | 豆乳 | アーモンドミルク | オーツミルク | |
エネルギー(kcal) | 103~168 | 66~111 | 97~158 | 74~123 | 80~132 |
タンパク質(g) | 5.7~9.1 | 5.7~9.1 | 5.4~8.6 | 1.4~2.5 | 1.1~2.1 |
脂質(g) | 5.2~8.0 | 2.8~4.3 | 6.2~9.5 | 6.2~9.6 | 3.4~5.2 |
炭水化物(g) | 8.7~15.2 | 9.2~16.0 | 5.2~9.9 | 4.1~8.2 | 11.3~19.2 |
食塩相当量(g) | 0.2~0.3 | 0.3~0.4 | 0.2~0.4 | 0.3~0.5 | 0.2~0.3 |
※ウィンター ラテ(アイス)のShortサイズの栄養成分を参照
おすすめのオーツミルクはこれ
日本でも流通量が増えてきたオーツミルク。
その中でもおすすめの商品を2点紹介します。
アルプロのオーツミルク
アルプロのオーツミルクには「ほんのり甘い」「砂糖不使用」の2種類あります。
日本では最も流通量が多く、スーパーやコンビニでも手に入りやすく、初めての方にもおすすめの商品です。
さらに、カルシウム・ビタミンB2・B12・Dが加えられ栄養が強化されている点も特徴です。
MINOR FIGURES のオーガニック・オーツミルク
MINOR FIGURESはイギリスのコーヒー専門会社で、コーヒーを美味しく飲めるように作られたオーツミルクです。
コーヒーの味を邪魔しない自然な甘さが特徴で、家でカフェラテをよく飲む方におすすめの商品です。
スチームしたときに牛乳同様のきめ細かい泡が作れるので、ラテアートも描きやすくなっています。
近頃スーパーやカフェで見かけることが多くなってきた、植物性ミルク。 その中でもオーツミルクは、欧米を中心にヴィーガンの人をはじめ広がりをみせています。 日本でも少しずつ認知されてきて、ネットや書籍でもダイエットレシピなどがたく[…]