スタートアップから大手企業も手掛け、種類が増えつつある代替肉商品。
代替肉は、小麦やソラマメなどの植物性の原材料で作られています。
中でも、日本のスーパーで一般的に販売され始めているのが、大豆を原材料とした「大豆ミート」です。
本記事では、日本のスーパーで買える大豆ミートの種類やメーカー、代替肉が必要な理由などを紹介します。
大豆ミートは、将来の健康と地球環境を守る重要な存在です。
代替肉とは
代替肉とは、牛肉や鶏肉などの動物性の肉ではなく、大豆などの植物性食材で代替したもののことです。
今、世界各国で流行の兆しを見せはじめているのが、代替肉だ。 代替肉は、地球環境に優しく、健康的であるとして、急速にその市場を拡大しつつある。 まだ日本ではあまり馴染みのない代替肉であるが、アメリカでは代替肉を製造ずる企業が上場[…]
スーパーで買える代替肉の種類
スーパーで買える代替肉(大豆ミート)は、3種類に分かれます。
- 乾燥タイプ水かお湯で戻す
- 生タイプそのまま調理できる
- レトルトタイプ温めるだけで食べられる
タイプ | 保存方法 | 調理方法 |
乾燥 | 常温 | ミートソースや麻婆豆腐 |
生 | 常温・冷蔵 | ギョウザや肉団子 |
レトルト | 常温・冷蔵・冷凍 | シチューやカレー |
保存、調理方法に合わせて大豆ミートを使い分けられるので、生活に取り入れやすいと言えるでしょう。
スーパーで買える大豆ミート
トップバリュ「ベジティブ」
ベジティブシリーズは、「もっとヘルシーに、もっとおいしく」をコンセプトに、トップバリュが展開しています。
大豆ミートを使った唐揚げやナゲットなどのおかずの定番を、常温から冷蔵、冷凍タイプから選べます。
年齢問わず人気があるハンバーグは、4種類と豊富な味付けが揃っています。
大豆からつくったハンバーグ(デミグラス) 156g 278円
マルコメ「大豆のお肉」
味噌業界でNo1(参考)のシェアを誇る株式会社マルコメは、「ヘルシーを、もっと美味しく」をコンセプトにした「大豆のお肉」シリーズを展開しています。
大豆のお肉シリーズは30種類と幅広くラインナップされ、乾燥からレトルト、さらには冷凍タイプまで揃います。
材料を揉み込むだけでハンバーグのたねができあがる、「大豆のお肉 ハンバーグミックス」は、子供と楽しく調理できるでしょう。
大豆のお肉 ミンチタイプ(乾燥) 100g 359円
大塚食品「ゼロミート」
ボンカレーを手がける大塚食品は、「お肉みたいで、おいしい大豆!」をコンセプトにした「ゼロミート」を販売しています。
ボリュームのあるハンバーグは、満足感がありながらカロリー控えめなので、ダイエット中でも罪悪感なく食べられるでしょう。
大豆ミートで作られたハムやソーセージもラインナップされているので、お弁当にも利用できます。
ゼロミートハンバーグ(デミグラスタイプ) 140g 300円
ネクストミーツ「ネクスト」
世界で初めて代替肉の焼肉、牛丼タイプを開発したネクストミーツは、「地球を終わらせない」を理念としています。
ネクストカルビ1.1は、2.0にバージョンアップし、より肉らしさを感じられる代替ミートになりました。
2022年6月にはレンジで温めるだけで食べられるビーフシチューなどの4品が新発売されています。
ネクストカルビ2.0 80g 429円
伊藤ハム「まるでお肉」
伊藤ハムでは、大豆肉を使った「まるでお肉」シリーズを販売しています。
大豆ミートのデミグラスハンバーグは、大豆と香辛料の香りが活かされ、肉らしさが引き立っています。
ヘルシーな低コレステロール商品もあり、大豆ミートのジャーキーは他にはない一品です。
まるでお肉!大豆ミートのデミグラスハンバーグ 150g 321円
まるでお肉!大豆ミートのジャーキー 30g 220円
ニチレイ「大豆ミートのハンバーグ」
ニチレイの代替肉ハンバーグは、DAIZ株式会社のミラクルミートを使っています。
生育中の大豆を酸欠などのストレス状態にし、アミノ酸を変化させることで、畜産肉を再現したのがミラクルミート。
大豆ミートのハンバーグは、ニチレイが従来販売していたハンバーグに比べ、コレステロールを約95%カットしています。
大豆ミートのハンバーグ 70g×2(140g) 289円
ニッスイ「VEGETABLE MEAT」
ニッスイは、大豆ミートを使用した「VEGETABLE MEAT」シリーズを販売しています。
VEGETABLE MEATの「デミグラスハンバーグ」は、肉のジューシーさ、野菜とワインの旨みが活かされています。
デミグラスハンバーグは、コレステロールゼロ、動物性素材不使用なのでヘルシーです。
デミグラスハンバーグ 39g×4(156g) 289円
日清製粉ウェルナ「Smart Table」
「Smart Table」シリーズは、日清製粉ウェルナと、JA全農が展開する「ニッポンエール」のダブルブランド商品で、国産素材にこだわっています。
国産大豆を使った豆乳担々麺やガパオまぜ麵など、作るのに手間がかかる料理を簡単に楽しめます。
ガパオまぜ麺には、バジルや黒コショウ、唐辛子など様々な香辛料が使われクセになる味に仕上がっているようです。
大豆ミートのガパオまぜ麺 260g 246円
代替肉が必要な理由
大きく分けて4つあります。
- 人口増加による食料危機
- 家畜による地球温暖化
- 価格高騰(ミートショック)
- 大豆ミートは健康的
人口増加による食料危機
国連の調べによると、2015年に73億人だった世界人口は、今後さらに増えると予測しています。
2050年には、世界人口が97億人に達するとし、食料を今より70%増やさなければ食糧難に陥ると試算されています。
畜産肉も増やす必要がありますが、簡単に家畜を増やせない理由があります。
家畜が地球温暖化の原因になっているからです。
家畜による地球温暖化
牛や豚などのゲップに含まれているメタンは、温室効果があり、気候変動の由々しい原因とされています。
家畜の温室効果は、世界中の乗り物から出される温室効果ガスの合計と同じとも言われています。
日本で見ると、2019年度の温室効果ガスの総排出量は、4747万トンで、うち16%の756万トンが家畜から排出されているので、今以上家畜を増やすことは避けるべきでしょう。
価格高騰(ミートショック)
輸入牛は、需要と供給の双方が理由となり価格が高騰しています。中国では、所得の向上や食文化の変化により牛肉の消費量が増加傾向です。
農林水産省の調べによると、2007年に1万トンだった中国の牛肉輸入量は、2017年には106万トンにまで増加。
アメリカの海上運賃上昇やオーストラリアの飼育牛の減少により、供給が難しくなっているのも価格高騰の原因となっています。
畜産肉の卸値が不透明な今、代替肉の需要は今後増えると言えるのではないでしょうか。
大豆ミートは健康的
畜産肉に比べ、大豆ミートは低カロリーで高タンパクです。
一般的な牛肉と、ネクストミーツのネクストカルビ2.0、100gあたりの数値を比較した結果が下記になります。
カロリー | タンパク質 | 脂質 | |
一般的な牛肉 | 371kcal | 14.4g | 32.9g |
ネクストカルビ2.0 | 286kcal | 39.4g | 4.0g |
タンパク質は2倍以上で脂質は8分の1という驚きの結果に。
環境負荷が少なくヘルシーな大豆ミートは、スーパーのみならず、様々なお店で買えるようになるかもしれません。