〜700兆円の新産業フードテック〜世界最先端のフードビジネスの情報を、どこよりもわかりやすく面白くお届け
大豆ミートデメリット

大豆ミートにデメリットはあるの?-全部がヘルシーってわけでもない?

近年、代替肉や植物肉の一環として注目されている健康食品「大豆ミート」

欧米各国でたちまち人気となり、日本でも健康食品として著名人が宣伝し、認知度も上がってきています。

しかし、注目される多くは「メリット」ばかり。

そこで今回は、世間ではあまり知られていない大豆ミートの「デメリット」について紹介します。

植物肉についてはこちらの記事で解説しています。

関連記事

世界的な動物性タンパク質の不足から、植物肉は世界から注目を集めています。 植物肉のどこに魅力があるのでしょう。 ここでは、植物肉のメリット・デメリットをまとめ、実際の口コミより植物肉の魅力に迫ります。 [sitecard […]

植物肉の画像

大豆ミートとは

「大豆ミートって聞いたことはあるけど詳しくは分からない、、、」

「大豆のお肉?何それお肉って言えるの?」

「大豆ミートって美味しいの?」

そんな疑問の声も多いと思うので、ここで少し大豆ミートについて紹介すると、大豆ミートとは「代替肉」というカテゴリに分類される食肉の代わりに大豆や植物性の原料を使った食品です。

大豆ミートなどの代替肉が作られるようになった背景として、今後の世界人口が増加する予想から、30年後には全世界の1年で消費される動物の食肉は、年間約3000億匹と見込まれています。

そのことを懸念した専門家たちが「大豆ミート」や「ソイミート」「フェイクミート」と呼ばれる代替肉を作成、普及させることとなりました。

そんな大豆ミートは、原材料である大豆の油分を絞り、加工し、食肉に限りなく近い食感や質感を再現する加工食品で、近年話題になっている動物性食品を口にしない「ヴィーガン」の方々も食べられることでも注目されています。

また、加工食品としてスーパーや薬局などで売られていることが多く、唐揚げやミートボールなどの食品として子供から大人まで気軽に食べることができます。

関連記事

近年流行っている大豆ミート。日本ではまだそこまで普及しておらず「なにそれ?美味しいの?」と思っている人が多いのではないでしょうか。 大豆ミートとは、大豆を使用した植物性の代替肉です。 お肉(鶏肉や豚肉、牛肉)を使用せず、ジュー[…]

大豆ミートの画像

大豆ミートのデメリット

簡単に大豆ミートについての紹介をしましたが、やはり大々的にメディアや世間で取り上げられるものの多くは「メリット」についてが大半です。

そんな大豆ミートの「デメリット」について今回は大きく4つに分けて紹介します。

加工品は値段が高い

大豆ミートは会社によってさまざまな加工食品を販売していますが、加工するコストの兼ね合いもあり一般的な食肉と比べると少し割高です。

加工により食べやすくなる反面、食べやすいのは嬉しいですが、家計にとってデメリットとなります。

下ごしらえが手間

大豆ミートは一般的な食肉だと必要のない下ごしらえが必要になります。

大豆ミートはあくまでも食肉に似せた類似品だからです。

従って、加工されていない大豆ミートを下処理なしで調理すると、大豆臭さが残ってしまい、美味しく食べることができません。

そうならないために、お湯の温度を気をつけながら茹でたり、茹で上がった大豆ミートを何回も冷水で洗い流すといった工程が必要となり手間がかかります。

よって、調理に時間をかけたくない人や、料理を普段あまりしない人からすると大きなデメリットですね。

カロリーは高い??

大豆ミートは健康食品だからダイエットにも良い!

と思っているそこのあなた、大豆ミートの加工品は思っているほどカロリーは低くありません。

これは、加工されている大豆ミートは元々が大豆なので、大豆感を無くして少しでも食肉に近づけようと企業側も努力している分、一度油で揚げたり、調味料などをふんだんに使っている商品が多いためです。

大豆ミートの商品の中には、食肉のカロリーを超える商品があることも。

ダイエットでカロリーを気にしている人には、期待していた分がっかりしてしまう面でデメリットと言えますね。

畜産産業への影響

大豆ミートのような植物性代替肉が食肉の味や価格などの面で差がなくなった場合、従来の畜産業は打撃を受ける可能性があります。

農林水産省によると、2018年度日本における家畜の市場規模は3.2兆円。

また、世界の食肉の市場規模は約200兆円にも上ると推計されています。

アリゾナ州立大学のブラッドン・アレンビー(Braden Allenby)教授によると、特に最も影響を受ける国としてアメリカ、カナダ、ブラジルなどの食肉輸出国が挙げています。

よって、大豆ミートのような代替肉の普及により、日本だけでなく、畜産業で従事する多くの人の職が失われる可能性があります。

大豆ミートの安全性は大丈夫?

大豆ミートは安全なのか?という疑問に対しての答えは、、、

安全とは言い切ることができません。

なぜなら、加工する際に有機物質を使って加工されたり、調理工程を少なくするためにつなぎやグルテンなど添加物を多く使用している商品も中にはあるからです。

従って、購入する前に以下3点に注意に注意してみてください。

  1. 農薬を使っていないか?
  2. 添加物を使っていないか?
  3. 遺伝子組み換えがされていないか?

これらに注意して安全性の高い大豆ミートを楽しんでください!

大豆ミートのメリット

ここまで大豆ミートのデメリットに焦点を当てて紹介してきましたが、メリットもたくさんあります。

大豆ミートは健康的側面がたくさんある

大豆ミート単体では低カロリーな商品です。

大豆から油分(脂肪)を抜く工程を踏んでいるため、脂質の量が少なくなるからです。また、大豆ミートは食肉に含まれない食物繊維が100gあたり、5.3gと豊富なため、健康的な食生活を支えてくれます。

他にも肌荒れの改善や血流の促進にも期待される大豆イソフラボンが入っていたり、三大栄養素である炭水化物、タンパク質が豊富に含まれているのも特徴です。

大豆ミートが「ヴィーガン」を救う

大豆ミートは食肉を使わない植物性の原料を使った食品であるため、ヴィーガンの人たちでも安心に食べることができます。

また、家(特に牛)が成長するにあたって排出されるメタンガスなどは気候変動の影響から世界的にも問題視されています。

近年、環境問題をより良くするためにヴィーガンになる人や、自身の健康のためという人が増えてきています。

そのようなヴィーガンの人たちによって、大豆ミートは助けにもなり、同時に地球の環境問題も改善される一面を持ちます

一般的な食肉と比べて長期保存ができる

大豆ミートは乾物なので、常温で長期間保存することができます。

一般的な食肉は冷凍保存すればだいたい1ヶ月前後もつといわれていますが、大豆ミートの常温での保存可能期間は、約1年といわれています。

お肉のカテゴリで1年間保存できるとなると、災害時の非常食としても有効活用できますし、冷蔵庫や冷凍庫の圧迫にもならないため家庭にも優しいです。

大豆ミート作り方

大豆ミートは実は自宅でも作ることが可能なんです!

加工品よりも自作がおすすめな理由

自作するメリットは、

  • 自作大豆ミートの味付けは自分で決める事ができる
  • 市販の大豆ミートでたまに使われている卵などを使わないので完全なヴィーガン食
  • 着色料、保存料などの添加物をいっさい使うことがない

例えば、豆腐から大豆ミートを作る場合は、豆腐と一般的な調味料さえあれば作る事ができます。自分の好きな量を食べることができ、ダイエット中などにも自作の大豆ミートの方が達成感や安心感を得る事ができます。

具体的な大豆ミートの作り方

具体的な大豆ミートの作り方として、一般的で簡単なのは豆腐を使った大豆ミートです。

一緒に簡単な大豆ミートを作ってみましょう!

【材料】豆腐(木綿、絹どちらでも)

【工程】

  1. 豆腐の水分を切って6等分〜8等分に分ける
  2. タッパーに豆腐を並べて冷凍庫で一晩寝かせる
  3. 固まったらレンジに入れ分500Wで2〜3分加熱する
  4. 粗熱が取れたら手で絞って水分を切る

これで料理の基盤となる大豆ミートの完成です。

ここから今作った大豆ミートを使っていろんな料理にアレンジしていってくださいね!

>次世代の食を伝えるーFOODTECH HUBー

次世代の食を伝えるーFOODTECH HUBー

700兆円の新産業フードテックの情報を伝える国内有数のメディア。 次世代の「食」について、どこよりも分かりやすく質の高い情報をお伝えしていきます。