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Dicosとは

Dicos(ディコス)とは?−中国を代表するファーストフード店もフードテックを活用

近年、テクノロジーの進化やコロナ禍の生活が影響し、飲食業界にフードテックが導入され始めています。

どうすれば安心を届けられるかを考え直し、店舗のあり方は日々変化してきています。

世界的に進化が求められていますがここではその一例として、中国にあるDicos(ディコス)がどんな取り組みをしているのか詳しく紹介します。

Dicos(ディコス) とは

Dicos(ディコス)(徳克士)は中国初の洋風ファストフードチェーンです。

25年の歴史があり、おいしく、品質の良さを追求したメニューを提供しています。

中国全土に広がる店舗と、ニーズに応えるメニューが人気なファストフードチェーンです。

近年では、代替肉の一つである植物肉のメニュー化などにも取り組んでおり、フードテックの観点からも注目されています。

植物肉については、こちらの記事で取り上げています。

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植物肉の画像

Dicos(ディコス)の特徴を解説!

Dicos(ディコス)はケンタッキー・フライド・チキン、マクドナルドに次ぐ中国初の洋風ファストフードチェーンです。

設立から順調に店舗数を延ばし、2021年9月には3000店舗を達成。

中国全土をカバーし、年間6億人以上の人にサービスを提供しています。

まさに中国を代表するファストフードブランドです。

Dicos(ディコス)成長理由

中国を代表するファストフードチェーンに成長した理由は3つ考えられます。

  • 消費者第一主義を貫く
  • 家族の絆に対する考え
  • フランチャイズの導入

1つずつ見てみましょう。

消費者第一主義を貫いている

Dicos(ディコス)は消費者を第一に考え、一人から家族連れまでニーズに合ったメニューを展開しています。

Dicos(ディコス)の最高責任者Cui Kaijun氏は、「便利で効率的なサービスを通じて、費用対効果の高い食品を届けていきます。」と語っています。

季節限定商品からロングセラーのフライドチキンまで豊富にそろえ、HP上で割引情報を配布し、半額になるクーポンもあるのでお財布の強い味方になってくれます。

Dicos(ディコス) FamilyDayなど生活に溶け込む施策が豊富

Dicos(ディコス)は、国際FamilyDayにちなんだイベントを2014年からスタートしています。

毎年20万人が参加し、現在までの合計は100万世帯が参加しています例えば、ハンバーガー作りを体験し子供たちが親にプレゼントするという心温まる体験ができます。

Cui Kaijin氏は「親子で集まるプラットホームをつくり、調和のとれた発展に貢献する。」と語りました。

Dicos(ディコス)が生活の中に溶け込んだことが中国最大のファストフードブランドに成長できた理由ではないでしょうか。

フランチャイズ制度による店舗数の拡大

Dicos(ディコス)は出店場所や市場調査、開店後の支援まで一貫したサポート体制を確立し高く評価されています。

CCFA(中国チェーンストア&フランチャイズ協会)が選ぶ、2020年の中国のフランチャイズチェーントップストアTOP100の3位に選ばれました。

トータルな起業支援が充実していて新規開店を後押ししています。

代替鶏肉を扱っている

代替肉とは肉以外の食材で味や口当たり、舌触りなどを再現した食品。

中国においてコロナ禍による物流の悪化による食肉の高騰や地球温暖化などの問題から代替肉は注目を受けています。

2020年10月21日、Dicos(ディコス)は台湾発の植物由来の代替肉ブランドStarfield(スターフィールド)と提携し、代替肉を使用した商品を低価格で限定販売しました。例えば、代替肉を使ったチキンバーガーを20元(約314円)、会員価格で15元(約235円)と定番商品と変わらない値段で提供しています。

このような低価格帯により、ケンタッキーやスターバックスコーヒーのような先行して中国市場に代替肉を持ち込んだ企業から遅れを取り戻そうという考えが伺えます。

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代替肉とはの画像

代替卵も扱っている

代替卵は、鶏卵を使わず他の食材で風味や味を再現した食品です。

アメリカにおける代替卵市場は、2019年が約10億ドルで、2020年は約27億ドルと2.7倍に成長しており大注目です。

Dicos(ディコス)も、カルフォルニアのスタートアップ企業であるEat Just(イートジャスト)と提携し、代替卵「ジャストエッグ」の取り扱いを始めました。

ジャストエッグは原材料として主に緑豆を用いているため、卵アレルギーの方も楽しむことができます。

また、鶏卵と同程度のたんぱく質を含む一方で、コレステロールフリーと健康的にも良く、新たな顧客の獲得に取り組んでいます。

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無人化サービスを展開している

コロナ感染防止の観点からコンビニや銀行など、様々な業界で店舗の無人化が急速に進む中国。

Dicos(ディコス)は2017年、無人化サービスの試験運用を兼ねた店舗を上海にオープンさせました。

注文の仕方は、テーブルに設置されたQRコードをスキャンしWeChatから注文します。

商品が出来上がると、スマホで商品番号とパスナンバーが知らされます。

コインロッカーに似たボックスから自分の商品番号のパネルを見つけパスコードを入力すると商品を受け取れるという仕組みです。

食後もQRコードをスキャンし、WeChatやAlipayなどの方法で支払いできます。

無人化を展開することで店員との接触を回避でき、スムーズな注文、会計ができることから人件費の削減にも繋がります。

Dicos(ディコス)では、無人化で削減できたコストの還元を検討しており、消費者とって嬉しいですね。

まとめ

Dicos(ディコス)は中国では有名で人々の生活に密着しています。

今後もフードテックを導入し人を笑顔に、地球に優しい展開を見せてくれるでしょう。

中国最大のファストフードチェーンであるDicos(ディコス)が、これからどう変化していくかは注目です。

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